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2006年1月18日 (水)

伊坂幸太郎『魔王』

ミステリではないけど、ミステリ的? 伊坂幸太郎という作家がジャンルとしてミステリ作家?、ということで一応「ミステリ系」に入れておきます。

魔王 魔王

著者:伊坂 幸太郎
販売元:講談社
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伊坂幸太郎『魔王』(講談社)読む。今回はこれが直木賞候補でもおかしくなかったのでは? 『死神の精度』は連作短編だが、こちらはつながっている中篇2本。比較するものでもないが、『死神の精度』に見えるテーマは死、『魔王』は全体主義とかファシズムとか、憲法改正とか、国民投票とは何か、ということが表面で語られながら、実際にはもっと違うことをテーマとしている。こちらの方が説明しにくく、おそろしく、美しい。主人公の兄弟、ちょっと『重力ピエロ』を思い起こさせる、別に理想の兄弟じゃないんだけれど、こういう人間関係もあるといいのに、みたいな関係。「魔王」とは一体誰のことなのか。○のことかと思ったら、いや●のことのようでもあり、もう少し読み進めると△のことなのかも、と思い、でも最後まで読むと▲のことなのかも、と驚いたり。宮沢賢治が、こんなにも美しく、おそろしい要素を持っているというのも、宮沢賢治を読むようになって30年余、初めて知ったことだし、色々な意味で衝撃的な本であった。全体主義的傾向については、また、人の意見を引くことが、別の方向の全体主義みたいな気もしないでもないが、自分で語るよりは内田樹のこのblogを引きたい:動物園の平和を嘉す。正直言って、世界がこんな不自由な二分論で分かれているのだとしたら、それはそれで辛いことだが、明晰な指導者がひとりで歴史を作る、ということは、やはりちょっと違うのではないか、などと思ったりも。まとまらなくてすまん。しかも『魔王』の感想とはちょっと違う...。
阪神大震災から11年。10年という区切りを過ぎたせいか、はたまた今日はライブドアの家宅捜査、宮崎勤の上告審判決、ヒューザー小嶋社長の証人喚問等、割と世間をにぎわす種類のニュースが重なったせいか、ニュース等での扱いも淡白で、なんだか静かに1日が過ぎたような気がする。しかし、あれから11年たって、関東にはあれに匹敵する規模の地震はいまだ起きていないが、今この瞬間に大地震が来ないとも限らない、というのは、空恐ろしいことである。

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コメント

このblogへの初のコメントが自己レスになるとは。(^^;)

ちなみに、あんまり重大ではないけどネタバレです。5行くらいあけます。


人のblogで、この本の感想を書いてあるのを読んでいたら、末尾にこう書いてあった。

>ちなみに死神も登場する。

いかん...確かに登場していたよ! 引っかかっていたのに気づかなかった! 不覚...。
この本に続編はあるのか?

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