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2007年1月12日 (金)

エッセイと小説

 エッセイと小説/ 2005年06月28日(火)
えーと、自分の日記に、「どうしても、エッセイは小説より読むのに時間がかかるし、文章の中に入り込みにくい」と書いたところ、zebraさんから、「そこんところじっくりききたいんだけどなあ」とリクエストをいただきました。

この日記を書いたとき、わたしが読んでいた、恩田陸『小説以外』(新潮社)は、文字通り、今まで小説しか単行本化してこなかった恩田陸が、色々なところに書いた、小説以外の文章を拾い集めて1冊の本にしたものです。雑誌などのリレーコラム、他の人の文庫本の解説、新刊を出したときにPR誌に書いた紹介文等、いずれも1~4ページ程度で完結する、短いエッセイの集積です。
そのため、この本の中に入っているのは、数ページ単位で完結する、非連続的な文章の集まりで、わたしのふだんの読書の場である電車の中で一気読みしていると、あまりに文章の単位が切り刻まれている感じがきつい...。どうやらわたしは、ふだんの読書って速読に近い読み方をしているようで、ページ全体のイメージをとらえられたら、もうページをめくって次に行き、そうやって、物語の展開をざっと把握して最後までいっちゃっている。考えてみれば邪道だが、そうやって、色々な物語を自分の中に取り込みたい(結果として、きちんと取り込めるものと、取りこぼしていくものが出てくるんだけれど)。
短いエッセイ(それも例えば雑誌にずっと連続して掲載していたりするのではなく、色々な性格の文章を時系列に収録している)を読んでいると、1項目ずつ、きちんと向き合って、作者の話を聞いてあげなくてはいけない、そういう感じが、今のわたしにはちょっと重いのかも、というのがわたしの印象です。
しかも恩田陸は、生まれながらの物語作家という感じで、自分について語るのがそんなに得意ではないようです。小説の付随事項として、作家個人のことに興味がなくもないけれど、彼女の場合、それは必須でない、というのも、この本を読んで感じたことです。

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